March&Brass

マーチングや金管バンドの四コマプリントを載せています

マーチング4コマ漫画 52Attention Hut

f:id:Attentionhut:20200405110259j:plain

マーチング4コマ漫画 52Attention Hut

吹奏楽コンクールでの審査員評価は「技術」と「表現」の2項目のことが多いです。「技術」というのは、日々の練習の積み重ねで身につけていくことです。楽器をもって初めての学生の音楽は、この技術の差が大きく出やすいので、こちらに偏ってきます。「技術」は楽器を奏でることで身につくので、音を出す練習になります。みんな練習というと、音を出すことを考えるのではないでしょうか。

「技術」だけを追求するのは3年間という限られた時間でコンクールの結果を出すことを考えると効率的に見えるかもしれません。実際、「技術」の裏付けがない状態で表現をしようとしても、表現は成り立ちません。

「技術」を身につけるためには「奏でる」

「表現」を身につけるためには「聴く」

ことが必要です。

「表現」を高めるために「聴く」ことにはたくさんのメリットがあります。

①表現したいイメージができる

練習をするにもどんな音楽にしたいかのイメージがあるのとないのとでは効率も違います。見当違いの練習では、時間がかかるわりに、方向が違ったりして、結果ばらばらな音楽になります。

②音楽が好きになる。

学生で「吹奏楽」をやっていた人が、校種があがったり、就職をして音楽をやめてしまうというのはよくあることです。「技術」だけに走ると、コンクールのために音楽をやっているとこうなりやすいですね。部活動は音楽への入り口なのです。そこで燃え尽きてしまうのは部活動本来の目的ではありません。特に指導者には音楽の魅力を伝えられているのかどうかは、卒業後に音楽を続けたいと思う生徒がどれだけいるのかで考えてほしいです。

③音楽を知る

全国的に流行した曲をコンサートなどでやるとき、演奏者は「原曲は一度も聴いたことはない」ってこと、吹奏楽あるあるではないでしょうか(笑)これで、音楽性が高まったとは言えません。3年間、青春の多くを費やして楽器が上手くなっただけでは寂しいですね。

 

「技術」⇔「表現」

は行ったり来たりしながら高まっていくものなのです。片方を高めることは、もう片方を高めることにもつながります。

 

問題は「偏っている」ことなのです。
 

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/

 

マーチング4コマ漫画 51Attention Hut

f:id:Attentionhut:20200402204617j:plain

マーチング4コマ漫画 51Attention Hut

誰かと協力して作ろうと思った時に、「私」「あなた」という言葉より「私たち」という言葉を使った方がより力を合わせることができます。たかが言葉で、演奏演技にどれだけの影響があるかと思われるかもしれませんが、イメージを合わせることですから、とても言葉が大事になってくるのです。

fの記号を「大きく」と伝えるのか「豊かに」と伝えるのか「激しく」と伝えるのかで、演奏の音は変わってきます。
 

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/

 

マーチング4コマ漫画 50Attention Hut

f:id:Attentionhut:20200401183624j:plain

マーチング4コマ漫画 50Attention Hut

楽器やマーチの技術、学業もそうなのですが、練習や学習のサイクルを身につけた人は、特別な教材を準備しなくても、力を伸ばしていくことができます。

優れた学習教材の多くは、学習内容そのものより、学習の動機付けや継続性につながる道筋があり、それを学ぶことで、学習サイクルを身につけることができるのだと思います。
 

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/

 

マーチング4コマ漫画 49Attention Hut

f:id:Attentionhut:20200330202130j:plain

マーチング4コマ漫画 49Attention Hut

グライドステップ

よく座奏の人から見て「よく動き回りながら演奏できるね」って言われますが、演奏の技能そのものは、それに集中する座奏の方が上手いです。ですけれど、パレードとか、少し動きながら演奏すると、思うように吹けなくなってしまうようです。

それは、演奏技能の問題ではなく、動きの技能の問題だと思います。

以前、審査員の先生からのコメントで「足の裏で、16分音符を感じるように歩くとよい」と、教えていただいたことがあります。口で「タカタカ」と言いながら歩く練習をしていました。
 

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/

 

マーチング4コマ漫画 48Attention Hut

 

f:id:Attentionhut:20200329191807j:plain

マーチング4コマ漫画 48Attention Hut

「譜読み」って、吹奏楽の世界では、普通に使われている言葉です。便利な言葉なので、よくつかわれますが「譜読み」のやり方や順番は、演奏者のレベルによっても違いますし、確認する部分がたくさんあるので、なかなか定義づけが難しいような気がします。説明する人によっても、やり方の順番が違うなって感じたりもします。

ですから、ここに書いてあるのは、私なりのやり方です。どのやり方が一番いいっていうものはないかもしれませんが、自分なりのやり方を作ることが大事だと思います。

そして、万能ツール「歌う」ですね。歌うことはとても効果が高いです。打楽器の私もまず口ずさむのが一番良いと思っているくらいですから、管楽器ではなおさらでしょう。

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/

 

マーチング4コマ漫画 47Attention Hut

f:id:Attentionhut:20200328194632j:plain

マーチング4コマ漫画 47Attention Hut

 小中学校の金管は、ロングトーンリップスラーの基礎練習を徹底的にやるだけでも、十分上手くなります。言われてみれば単純なのですけれど、その単純な練習も、続けなければ効果は出来ないですし、やらなければ、自分の課題を見つけて向上することもありません。基礎練習の目的と価値を見出せた人は、基礎練習を続けて上手くなるという正のスパイラルに入ります。

練習の価値をどう伝え、実感できるようにするか、指導者の技術になるのだと思います。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/

 

マーチング4コマ漫画 46Attention Hut

 

f:id:Attentionhut:20200327145407j:plain

マーチング4コマ漫画 46Attention Hut

 以前、バイオリニストの高嶋ちさ子さんが「音楽家に短気な人が多いのは、常に練習できる時間を探しているから、効率の悪いことを嫌っている」という内容をテレビでお話されていたのを聞いて、妙に納得をしてしまったことがあります。仕事柄、音楽家の方と接することが多いのですが、結構当てはまります。突き詰める時間はいくらあっても足りない世界ですからね。そして、やった分だけ音として結果が返ってきます。

吹奏楽部の練習が鬼のように入ってくるのは、突き詰めたくなるのと、運動部より、長時間やらないと体力的な限界を感じないからではないでしょうか?

音楽の技能・表現を高めるためには(音楽以外のことはわかりません)

才能も効率も関係しますが、土台となるのは、やはり練習量と環境です。才能がある人が全体練習で毎日1時間練習しても、才能がない人が毎日3時間個人レッスンで練習しているものにはかないません。そんなこと、言われてみれば当たり前ではないでしょうか。

つまり、「人手(お金)」をかけるか「時間」をかけるかなんです。こうして98%のレベルまで達して、初めて「才能」と「運」の2パーセントが影響してきます。ここまでのレベルはプロなので、学校の部活では、ここまで問われることなんてありません。

部活動改革でよく言われる「短時間で効率の良い練習」というのは、きれいごとです。いい音楽を作ろうと思えば時間はかかります。これは私の個人的な考えですが、もし演奏家の方で「練習はほとんどやらなかったんだけど、できちゃったんだよね」っていう方がいたら、教えてほしいです。

演奏することが楽しくて「練習」だとは思わなかったというならわかりますが。

 

部活動改革で言われているのは、要するに「部活動」なんだから、そんなにがんばっていいものを作らなくてもいい。ということです。

ですから「短時間で効率よく」は言われても、それで「いい音楽ができる」とは言われていませんよね。

 

でも、がんばりたい子どもはどうなるのでしょうか。「やりたければ、部活以外で自分でやればいい」と言われていますね。

それこそ格差です。平等ではないです。楽器をやりたい子どもが、すべて音楽教室でプロに教えてもらえる環境があると思っているのでしょうか?

器楽に触れる児童・生徒が限られてくることに気付いているでしょうか?

音楽の世界の大人たちは、本当にそれでいいと思っているのでしょうか?

音楽業界はある程度、自作自演的な成り立ちをしています。

ピラミッドの頂点に立つプロの演奏家、作曲家、音大講師、演出家などを支えるのは、音大の学生や音大を目指す生徒、一般演奏者、コンサートを聴く音楽愛好家です。金銭的にも、音楽の文化としても、支えているのは、頂点の人間以外の大部分です。

この大部分を構成しているのは「元吹奏楽部員」です。

ポイントとなるのは、吹奏楽部に代わるものが未だないことなのです。

器楽の世界から「元吹奏楽部員」が抜けることを考えてください。

プロ野球から「元高校野球部員」を抜くのとほぼ同義です。

吹奏楽部員」の部分を「高校野球部員」に置き換えて考えてみてください。

 

「音楽に親しめれば、よい音楽を作ることにこだわらなくてもいい」

こういう環境で育った人間が音楽文化を担うのです。

「野球に親しめれば、勝つことにこだわらなくてもいい」

こういう環境で育った人間が野球文化を担うのです。

 

文部科学省は体よく責任を逃れることは考えていますが、日本のスポーツ・音楽文化を衰退させることは黙認しているのです。今まで、日本のスポーツ・音楽の大部分の人材を育成してきた部活動を、代わりを準備せずに切っていくことは、そういうことなのです。

 

長くなりました。読んでいただきありがとうございました。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

四コマのまとめはココ、良ければどうぞ

https://tamakichi.jimdosite.com/